倦怠期
またわからなくなった。
ゆーくんと付き合って1年半を越えた。
最近彼にイライラというか、怒って拗ねることが多くなったように思う。
好き。と文脈上伝えると彼が喜ぶだろうなと思うところで実際に発言して、
彼が思った通りの反応をしたの見て満足している私は、その言葉を心から思っているのだろうか。
わからない。
LINEで甘い言葉で呼びかけて、同じような言葉がほしいと過剰に期待して、
そうならなかった時に生まれる負の感情が嫌で、みじめで。
そうならないためにサッパリしようと意識して返事をしていたら、虚しさを感じるようになってしまった。
嵐、J-POP、学部の友達、私が好きなものの中で彼が興味をもてないもの。それらの話をしないこと。我慢をしていると自分で感じながら彼の隣にいること。その時生まれる気持ちも、しばらくすると爆発しそうになる自分がいる。
こういう感情に対してのやりきれなさを前まではゆーくん本人にぶつけていたのだが、最近そうしなくてもよくなってきた。
変わりにほかの誰かに埋めてもらおうと考えている自分がいるのだ。
具体的に何かあったわけではない。
ただ、何となく気のありそうな言葉をかけようとしたり、違和感があってもはねのけない自分が時々いるのだ。そして、それが段々ひどくなっている気がする。
気がする。なんて書いている時点で確信犯なんだろうと思う。ばかだなあ。
そうだ、白状する。私は誰かに好意をもたれたがっているのだ。
彼に対して重くなりたくないという思いが発端で、浮気心に近いよくわからない欲が出てくるなんて本末転倒だ。最近そのことに関して、自分がどうしたいのか考える度によくわからなくなる。そして、結局私はゆーくんのことが好きなのか。彼を離したくないと思っているのだろうか。という冒頭の疑問が生まれてくるのである。
そんな私の胸の内とは裏腹に、私は彼に愛されているんだ。と実感することが多くなった。きっと、彼にまっすぐに恋をしていた頃より客観的に状況を整理することができるようになったんだと思う。
それなのに私は彼に対する欲が深くなった。彼への期待が大きくなった。そして、彼の振る舞いに不満を持つことが多くなった。こんな自分勝手なことってあるか。彼の彼女への誠実すぎる思いに共感できず、実感ができなくなったなんて。そんなことってあるのだろうか。
でも、一緒にいて楽しいだとか、彼のにおいを嗅いで安心しただとか、彼がやっぱり一番だとか思う瞬間だってあるのだ。なにより、写真のなかの私はとても楽しそうなのだ。
わからない。これが倦怠期というものなのだろうか。わからない。
とりあえず、この気持ちはあと一週間を切った私の20歳の誕生日まで考えないことにする。